第二十八話 「木の花佐久夜毗売」(1)

写真  都萬神社に伝わる特殊神事「更衣祭」 出展:同社HP

お化粧をして白衣に包まれた「コノハナサクヤヒメ」

 ○「ニニギノミコトの天孫降臨はなかった」

○ニニギノミコトと木の花佐久夜毗売との出会い

○石長比売とは

 

 1.「ニニギノミコトの天孫降臨はなかった」

六年前に『記紀神話』の疑問と「神々の体系化」をまとめた『古代史の疑惑』を執筆しまし

たが、その後「百嶋神社考古学」を熱心に指導していただいた古川清久氏によってフイール

ドワークに目覚めた私は勉強不足を思い知りました。

   前話では敢えて言及しませんでしたが、「ニニギノミコトの天孫降臨はなかった」とする推

論に至りました。

九州王朝内の政治集団を考慮すると、ニニギノミコトは政治集団の中では上位の政治集団では

なく、むしろ下位の政治集団に属していました。

したがって、仰々しく「天孫降臨」など出来るはずもありません。

「百嶋神社考古学」による九州王朝内の政治集団の序列は以下の通りです。

倭国君長 「大率姫氏」>「白族大幡主」・「昔氏スサノオ」・「瀛氏金山彦」・「越智

族大山祇」>「許氏高木大神」>「阿蘇族多氏」

2.ニニギノミコトと木の花佐久夜毗売との出会い

ニニギノミコトの父は許氏高木大神、母は大率姫氏の娘大日孁貴(おおひるめむち)後の卑彌

呼です。主人は大日孁貴、家臣許氏高木大神の関係になります。

他方、コノハナサクヤヒメの父は越智族大山祇命、母は白族大幡主の妹埴安姫です。この夫婦

は対等な関係です。

当時の韓半島の最大国家「金官伽耶国」の国王は越智族金氏で、許氏高木大神は金官伽

耶国から任命された大伽耶国王の血筋に繋がります。

すなわち大山祇命は許氏高木大神の主人筋にあたります。

ニニギノミコトとコノハナサクヤヒメの出会った地は、西都市の神社を調査するとおおよそ理解

できます。

(1)日向国一宮都農(つの)神社  宮崎県児湯郡都農町河北

主祭神:大己貴命 木花開耶姫の実の兄

写真 都農神社    出典:同社HP

(2)日向国二宮都萬(つま)神社  宮崎県西都市大字妻

主祭神:木花開耶姫尊

同社境内社 大山祇神社 主祭神:大山祇命

同社境内社 霧島神社  主祭神:瓊々杵尊

写真 都萬神社   出典;同社HP

写真  都萬神社に伝わる特殊神事「更衣祭」 出典:同社HP

毎年七月七日に催行。通称「七夕祭」 木花開耶姫の別名は「七夕姫」です。

(3)石貫神社  宮崎県西都市大字三宅

主祭神:大山祇神  木花開耶姫の父

写真 石貫神社   出典;宮崎県観光商工課

写真  石貫神社に伝わる不思議な伝承「鬼がコノハナサクヤヒメを嫁にもらいにきた」

出典:九州御朱印巡り

「鬼」とは誰を指すのでしょうか。

本来ならば木花開耶姫は瓊々杵尊にとって主人筋ですが、大日孁貴(おおひるめむち)の政治的地位が強まるにつれ、その御子である瓊々杵尊は威張り始めます。

故百嶋氏によると「木花開耶姫と瓊々杵尊との婚姻期間は1年未満。」

また「威張った態度によって、九州王朝内での評価は散々であった。」と述べています。

(4)日向国総社三宅神社  宮崎県西都市大字三宅

主祭神:天津彦瓊々杵命 配祀神:天児屋根命・天太玉命

相殿神:木花開耶姫命ほか

写真  三宅神社   出典:同社HP

3.石長比売とは

故百嶋氏は講演会で「イワナガ姫は朝鮮半島時代のお名前で、父大幡主・母伊弉冉命」。

「日本 へ戻ったときにアカル姫に名を改められた。」と述べています。

その後、父大幡主が紀州の熊野へ移動後は「家都美御子(けつみみこ)」に名を改め、和歌山

県田辺市本宮町本宮の熊野本宮大社の證証殿(しょうじょうでん)に「家都美御子大神」として

祀られています。

写真  熊野本宮大社「證証殿」  出典:ぶろぐ”参道を行く”

ニニギノミコトの短命の理由について、太安万侶は持って回った理由を記していますが、「長命冨貴(ちょうめいふき)の神石長比売こと豊玉彦の姉アカル姫」のことを知っていて、創作した神話と推測します。

ニニギノミコトは「尊大な性格で人気はさっぱり」という理由で、流石に天照大神ことヒミコもかばいきれなく、その職を解き九州王朝から去らざるを得ませんでした。

その後は叔父の神八井耳命(かむやいみみのみこと)を頼り、甲斐国へ旅立ちましたが、山梨県甲府市の「佐久神社」で向山土番比古(むこうやまとほひこ)として祀られました。当地には伝承さえ伝えられていません。

石長比売を祀る神社

穴場神社 岡山県倉敷市中島

大山祇神社境内摂社阿奈場神社 愛媛県今治市大三島町宮浦

 

 

  次回は「木の花佐久夜毗売」(2)です。

 

 

 

 

 

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